建築関係

耐震Sクラス対応ファン架台の強度検討

SMT Supportでの改善事例をご紹介いたします。
安全検討を専門に、図面と目的、必要な数値だけご提供いただければ、
後は丸投げで強度計算を対応しております。

今回は、実際にご依頼いただいた「耐震Sクラス対応ファン架台の強度検討」の流れを
ご紹介いたします。強度に不安のある設備をお持ちの方はぜひ参考にしてください。

ご依頼内容


設備架台の設計・製作を行うお客様より、
「ビルに設置される大型ファンの架台が、耐震Sクラスの地震荷重に耐えられるか確認してほしい」
というご相談をいただきました。

お客様からは「耐震Sクラスがどのような荷重条件か分からず、
社内では計算ができない。施工に必要なため、しっかりと強度確認できる専門家に頼みたい」
というお声をいただいておりました。

今回の依頼は4つの架台の強度計算のため、形状が同じ部分が計算をそろえるなどの
細かい対応が必要でした。

対応方法詳細

① 材料・条件の整理

図面より使用部材・構造を確認し、以下の条件で計算を行いました。
・材料:SS400(許容引張・曲げ応力245N/mm²)
・架台部材:山形鋼
・アンカー:HSA(ウェッジ式締め付け方式、M10)

・耐震Sクラス

今回の計算の要となる部分なので、詳細を一覧にし、わかりやすく表記しています。

② 強度確認箇所の抽出

アンカーボルトの作用荷重方向(RdA、RdB)、水平、垂直地震荷重(FH、FV)を考慮し
計算モデルを作成。


地震による水平荷重FHが作用した時、鋼材に作用する曲げモーメントが最大となるため
その部分を注視しながら強度計検討していきました。
4本柱で構成された架台でしたが、地震荷重が偏って作用する想定とし、
あえて厳しい条件「2本で支持」として計算しました

③ 強度計算の実施

最大曲げ応力は242.1N/mm²となり、許容応力245N/mm²以下であることが確認できました。
→ 架台は耐震Sクラスの地震荷重にも安全に耐えられるという結果となりました。

ご依頼者様の声

「2週間で4台分の計算書を一気に任されて大変な中、
短納期にもかかわらず納期に余裕を持って納品いただき、非常に助かりました。」

とのお声をいただきました。
計算の感覚は分かっていても、数値で根拠を示すのは難しい。
そんな時でも安心してお任せいただけるのが私たちの強みです。

最後に

強度計算書は、構造物や治具の安全性を数値で証明できる大切な資料です。
「この架台、本当に大丈夫?」と言われたときの根拠資料にもなります。

長年使っているけど一度も強度を確認していない、
または図面がないけど不安…そんな場合でもご相談いただけます。

図面と目的、必要な数値さえ教えていただければ、
できるだけご依頼者様の負担を減らす形で対応いたします。

ぜひお気軽にご相談ください。